day's eye & lily

つぼみも満開も枯れた花も

アイデンティティ雑感

最近気になったワード「self-esteem」を辿っていたら、google booksのプレビューで"ライフサイクルの木"なる図表を見つけたのがこの本を読んでみたきっかけ。

その図には、ライフサイクル=人生の段階で仕事を続ける/続けない、結婚する/しない、子どもをもつ/もたない、色んな意思選択の中で出会うであろう不安や葛藤などがまとめられていたのでした。


仕事、結婚、妊娠・出産、子育て、加齢、介護・・・肉体的に精神的にいろんなターニングポイントに出会うことが多いわけで。それらはおそらく男性よりもよりダイレクトなんだと思う。

(女性は)一生を通じて直線的、連続的にアイデンティティを形成、発達させにくい。周囲にいる「重要な他者」によってそれまでの自己を根こそぎにされる可能性が大きい。

アイデンティティのゆらぎと再構築が誰でもいつか、どこかで、必ずやってくる。
引用にもあるように、女性は特に、パートナーや子どもの存在、あるいは両親の存在によって自身の役割の変化にも直面せざるを得ないことがあると思う。

結婚するしない、出産するしない等々どんな選択肢を選んだとしても、悩みはそれぞれついてまわると思うと、うじうじ悩むだけではどうしようもないなと開き直ってみる。

それこそ、不安や不満をうやむやにし、何かに誰かに転嫁したところで恨み辛み言い続ける限り"心のざわめき"は続くのだろう。

アイデンティティが確立してそれが連続すれば精神的な安定をもたらすのだろうけれど、時に分断されながらもrebuildする強かさを身につけていければなんとかやっていけるのではないかと思う。
おばちゃんになってもおばあちゃんになっても、来る悩みはくるもんだ。

 

CDジャーナルの今月号の33 1/3の永遠。鈴木祥子さんのコラム。
音楽に触れたり、そこから離れたり「女とは」持論を書いていらっしゃるので興味深いけれど、

女のほうが恋愛にハマり、悩みやすいというのも、社会において女のアイデンティティーが不全のままにならざるを得ないということの反映なんだと思う。それは生まれつきでもなければ、遺伝的特質なんかでも無い。よく言われる母性、ともあまり関係無いと思う。

と書いている。

コラムを読んでると、冷静に女の自分を見ているのだなぁと思う。
それに葛藤を隠さない人なのだろうと思う。
気になる女性について書を読んだり映像を見たり、肥やしになっているのだろう。
ずっと男のことを考えて、愛する愛されることについて歌を綴って、自分の心に素直になろうとして。

 

彼女の綴る「女性の不安感」に共感してしまうのは自身も女性だからなんだけど。
その"揺らぎ"を彼女の歌から感じ取って聴き続けてきているのだと思う。

 

同じ時期に、伊藤比呂美さんの「女の絶望」という本に出会う。

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江戸っ子口調の「しろみ」さんの読者からの悩み相談に対する答え、文体によって重苦しくなりそうなテーマをスッキリした気持ちで読めるので面白いなと思いました。
もう、女の、特にこれからの年齢できっとやってくるであろう悩み満載(笑)。


「あたしはあたし、人は人」、本当にそう言えたら随分楽にいられるのにね。