「わが家の子育てパパしだい!」

わが家の子育てパパしだい!―10歳までのかかわり方

図書館で借りてきた本。 といっても、パートナーに貸したわけでもなく(?)自分が読んでみたくて借りてきました。

小崎 恭弘さんはファザーリング・ジャパンの理事でもいらっしゃるのでメディアでも度々お名前は拝見していました。

 

第1章 子どもの“根っこ”を作る、パパ育児のすすめ (なぜ、子どもは親の言うことを聞かないのか? 節目を意識しながら育てる)

第2章 オトコの子育て、これがわかればうまくいく! (子どもは“気持ちいい”が好き! 子どもは“マンネリ”が好き! ほか)

第3章 子どもが輝く!パパ育児10の実践 (毎朝、笑って「オハヨーッ!」―いま、笑えない子どもが増えている 育児こそ、朝活!―朝の絵本はおすすめ! ほか)

第4章 子育ては、家族育てだ! (パパのカレーはほんとうにおいしいか? 幸せ家族へのステップ)

 

個人的には「イクメン」という言葉って流行語大賞にも昨年なり「イクメンするのがかっこいい」というイメージ先行、これをやればイクメン、といったような女性が母親という役割に直面し、踏み込んでいくものよりもなんだか「軽い」イメージを連想させられています。 この本で「イクメンになるには」という言葉としては出てきません。 全体的に子どもとの接し方の本質を突いているのでなんだかホッとしました。 最後の章で夫婦のパートナーシップについて触れていて、実はそこがポイントなんだと思う次第。

■子育ては、家族育てだ! 「育児参加」という言葉は一見、メディアでも父親の育児参加、といったようにいい意味で使われていることもありますが、女性側から見るとこの「参加する→主体的にやるわけじゃない」という捉えられ方も一方であったりするようです。

つまり、ママと同じ作業をしてほしいんじゃなく、同じ意識を持ってほしい。 そうやって子育てのいろんな側面をいっしょに考え、悩み、楽しみ、そして夫婦で乗り越えていこう、ということです。 じつはパパの子育ては、子どもとどう向き合うかであると同時に、それは奥さんとどう向き合うか。つまり、「夫婦のあり方」あるいは「パートナーシップの築き方」を考えることだと僕は思ってます。

パパとママが積極的にコミュニケーションをとる。一生懸命、楽しみながら子育てをする。そうするとパパにとって、ものすごくいいことが起こります。 ・・・・ 家族という存在がしっかりとできていくこと。

 

書籍やメディアで識者などに育児論を語られる時に、暗黙にも「(母親における)育児」と受け取りやすいのですが、それ、残念だなあと思うことがあります。 育児という言葉に子どもの世話、子どもの教育、母子の触れ合いというのがメインで取り上げられやすいのは理解できるのだけれども、夫婦のパートナーシップってあまり文字で語られない気がしています。そんなの大人同士だから大人ふたりでできることだから、なのでしょうか。 パパにママは共感を求めてるというのと同時に、 「最初からママまかせにすると、パパは途中から入っていけない」 ということについては、ママとしても夫を家族の仲間外れにしたり「大きな子ども」と厄介扱いするとそうなっていく可能性が高いでしょうね。 母親は誰かしらがやってくれる、という後ろ盾がないとどんなに疲れていても奮いたたせて家事や育児をやるしかない、という肝もすわっていくと思います。 ほったらかしたって誰も片づけてくれない、子どもを看病してくれるわけでもないから、と。 育児に関しては、スキルアップは圧倒的にママが長けていたとしても、産んだ頃はスタート地点。パートナーはもっとスロースターターではあるけれども、初心者から積んでいくことはできるはず。 やること拙くても二人の子どものことに関わっていく時期が早いほど、きっとお互いの苦労も子どもの小さな成長にも気付きやすくなるんじゃないかと思っています。子どももパパと二人きりがママ不在で嫌な時間でなく、パパらしい付き合いの楽しい時間になれると思うし。

 

でも、こういう本を実際に手にとる人ってどんな人でしょう? もっとパパに理解してもらいたい女性たち? "イクメン"に目覚めたパパたち? 本屋さんのどこにこの本は置かれているのでしょう? 家庭・育児コーナー? 実際、図書館は子どもの本、育児関係のコーナーでした。 まだまだきっとハードルは大きい気がします。