なりたいもの
シューベルト 即興曲D.935
この曲のこの章の主題は、幼稚園(キリスト教系)に通っていたときに、お祈りの前に目をつむって手を組んでいたときに先生がピアノで弾いてくれていた曲だったと記憶。2年保育だったけれど、鳩の園章のバッジも、中庭にあった大きなイチョウの樹もその下にあるブランコも、小さなタイルでつくられた水飲み場もセキセイインコたちもすてきだった。
そんな時期の「おとなになったらなりたいもの」は、よくありがちな「ようちえんのせんせい」「ピアノのせんせい」だった。それ以降、記憶にある限り、私は「大きくなったら○○という職業、仕事のできる人になりたい」と宣言したことがない・・・。夢を形として言えない子だったんだなーー。しいていえば、生物系工学を学ぶ道に行ってみたいというのはあった。でもたぶん大学選択が正解だったとも思えないんだけど、生物学は好きだったし新しいことを知るのは面白かった。超氷河期と言われた就活によって、当時需要が高まっていたシステムエンジニアという方向に行って、それで給料をいただいて今に至る。子どもに教える道はやはり向いていなかったなと子育てをしている今ほんとに思う。
子どもたちは自由にぽんぽんとそのときそのときであこがれた職業なり何かをする人何かになれる人、というのを口に出していて、ほんといいなと思う。でも、はっきりとそういうことが言えなくても、大丈夫だよ。なんて自信たっぷりには言えないけど。