みどりのゆびをもつ人
関東の桜もつぎつぎと満開になり、昨日は散りはじめる
桜を見て、あらためて春らしさを感じていました。
花が咲きあふれる春の風景をみていて、
「みどりのゆび」をちょっと思い出しました。
みどりのゆび - モーリス・ドリュオン
そしてふいに、チトのちいさな両手を、そのざらざらした手で
ひきよせて、こういいました。
「おやゆびをおみせ!」
おじいさんは生徒の手のひらをひらかせたり、
うらがえしにしたり、かげにもっていったり、
光にあててみたりして、ゆびを注意ぶかくしらべました。
そしてしばらくかんがえこんだあとで、こういいました。
「ぼうや、これはめったにないたいへんなことが
おこったんだよ。チトはみどりのおやゆびをもっている。」
チトという少年は裕福な家のこどもで、学校へ行っても
規律を教えられてもなじめなかったけれども、
みどりのおやゆびをもっているということを発見し
世の中で困っていることをそのおやゆびの力で
よくしてあげるわけです。
そして戦争がはじまって・・・
児童文学で、よく読んだものでした。
それに、草木を生き生きと育てられる力のあるひとには
きっと"みどりのゆび"があるんだろうな、と思っていました。
育てることが大好きで、世話をすることも厭わず
それこそ愛情をもって育てていけるのは一種の能力だと
思います。
枯らしちゃうとへこむしなぁ・・