「おむかえ」「そうっとそうっとさわってみたの」
福音館書店の絵本を定期購読しています。 今は「こどものとも年中版」と「ちいさなかがくのとも」。 私も小さい頃、こどものともや、かがくのとも、たくさんのふしぎを買ってもらってました。 定期購読にはキンダーブックとか多種あるのでしょうが、自分が親しんでたというのもあるのかもしれません。
4月号は「おむかえ」と「そうっと そうっと さわってみたの」。
かしのき園のお迎えの時間です。キツツキ、サル、モグラ、イノシシと、次々にお母さん、お父さんが子どもたちを迎えにやってきます。ところが、クマの子のお母さんがなかなかきません。外は雨が降りはじめ、雷も鳴りだしました。リスの先生は、心配するクマの子に寄り添い、そっと手をにぎりました。
夕方のお迎え時間帯は、次々とお父さんやお母さん、おじいちゃんおばあちゃんがお迎えにきたりで、時間によっては玄関も混雑します。ついでに、友達と帰る時間が一緒になって、園庭で遊びたがったり、一緒に帰りたがったり(結構時間かかる…)。 そんなにぎわいもあれば、「わたしのおむかえまだかな」と外を眺めたり、先生と1対1で遊んだりしてる子もいるのだろうな。 小さなりすの先生がクマの子と待ってる、という姿がなんともいいです。
春の野原で、そうっとそうっとさわってみたの。指先でシロツメクサの花にふれると、花びらの先がつんつん。げんきだよって、指をやさしくつつく。葉っぱはどうかな? 指ではさんでみたら、ぴったりくっついてきた。カラスノエンドウやタンポポもさわってみると……指先やてのひらを通して、野の草花とそっとむきあう絵本です。
山村浩二さんは、「おかしなおかし」で初めて知ったのですが、絵本作家と思っていたら、アニメーション映像作家さんであり、その分野でいくつも受賞されているのですね。 あら、韓国版も出ているそうです。 「おかしなおかし」「おやおやおやさい」「くだものだもの」 この3作は石津ちひろさんのことばあそびが何ともコミカルで、思わず石津さんの他の絵本がないかなと図書館で探したことがありました。 この「そうっとそうっとさわってみたの」は、科学絵本で、それもシロツメクサ、アカツメクサ、カラスノエンドウ、タンポポといった身近な植物が題材。 これらは私が小さい頃から親しんできた植物でもあるのですが、この本での描写(ことばも)は細かく、自分の記憶をたどりながら「そうだったかなぁ、こんな手触りや反応したかなあ」と感じました。 つい、今度それらに出会ったら、触ってみようと思うような絵本です。