彼女が好きな小説
「friends, lovers, my Journey home」(2002)というベストアルバムの
本人のアルバムに対するコメントの中に...
"Love, painful love"
スーザン・マイノットの”欲望”は好きな小説のひとつです。
(中略)
"--だれかと寝ることなんて、いちどしてしまえばなんでもなくなる。
思いわずらうことなんてない。しかし問題はほかのところにある。
まったく違った問題が。"
"男の子と付き合うと、そのたびごとに花びらがむしられていくような
気がする。"
※「欲望」よりの引用
(後略)
そんな風に取り上げられていた小説を手に入れて
読んでみたことがあります。
彼女の歌を読み解いてここに記そうとは思わないのですが、
この「欲望」という短い小説を読んでみると、恋する相手への
強いベクトルと、気がつくと自分が遠いところにたたずんで
しまっているという距離感が交差している・・・・そういうことが
淡々と表現されているように思います。
満たされたい 、けど、 満たされない という揺れ。
こんなにも体は交わっているのに、あなたとあたしの心まで
満ちていない絶望に近い感覚。
信頼しあえるパートナーがいるとしても、
交わっているときに満たされてると感じたとしても
"孤独"がすべて打ち消されるわけではないと私自身は思います。
なくなることが"しあわせ"か?
孤独、という感覚がある限り、人を求めるし
自分という存在を見つめる時間を得るんじゃないかなと
個人的には思います。
"孤独"について触れている岡本太郎さんの言葉 ~
「孤独はただの寂しさじゃない、充実したものなんだ」
「ぼくは孤独だと思いながら、ものすごい彩りを感じる」 「人間はこどものときから孤独な存在で、自分の運命は自分で切り開いていくものなんだ」 ※引用:ほぼ日イトイ新聞 Be!TARO TAROのひとこと より 愛する人との抱擁で満たされる感情も、
苦しくてひとりで歩いてたい気分も、どちらもなぜかいとおしい。
彼女のうたを聴くと、自分のそんな理解できない欲求も
素直に認められるような気がします。