「幸せなワーキングマザーになる方法」 #wmjp
幸せなワーキングマザーになる方法―ポジティブ心理学で手に入れる最高のワークライフバランス
C・L・グリーンバーグ (著), B・S・アヴィグドル 著 (著), 森田 由美 (翻訳)
勤務先近くの図書館で借りてみました。 「幸せなワーキングマザーになる方法―ポジティブ心理学で手に入れる最高のワークライフバランス」 とあると、なんとなく、「ポジティブ心理学で手に入れる」「最高のワークライフバランス」って、胡散臭い(私だけか?)印象を抱いてました…。 まずは目次。
1 幸せは贅沢品ではなく、必需品
・誰だって、幸せになる資格がある
・幸せとは何か?
・プラス思考の精神
・自分にとっての「完璧」を探そう
・子育ては最高のOJT
・刷り込まれた思考回路
・なぜ幸せが大切なのか
・幸せは贅沢品?
・あなたなりの幸せを手に入れよう
・夢をかなえる
2 幸せの科学的根拠
・遺伝で決まる幸せ
・幸せの方程式
・男女差
・感情の表れ方の違い
・ストレスへの反応の違い
・脳全体を使って考える
・意思決定のプロセス
・記憶、感情、自己認識
・データ主導の判断
・幸せと成功
・幸せとストレス
・心の知性と幸せ
3 HAPPYになる5つの法則
・H-心も体も健康に
・A-環境の変化に適応しよう
・PP-仕事にプライドを持ち、家族を誇りに思おう
・Y-いつまでも心は若く
4 罪悪感を捨てよう
・後ろめたさの原因は何か
・母親の仕事を年俸にすると
・心の声を聞こう
・優先順位をつける
・無理のない夢を持とう
・ビル・リーが提案する七つの処世術
・職場の現実
・職場での自己認識
5 母親が幸せなら家族も幸せ
・ショッピングをやめられない!
・幸せを阻む七つの罠
・不幸せな人
6 でも、子どもは大丈夫?
・社会通念に惑わされない
・母親が働いても子どもはちゃんと育つ
・働くことへの罪悪感
・専業主婦でも後ろめたい
・高すぎる期待
・「良い母親」って何?
・子どもが輝けるように
・役割モデル
・幸せの羅針盤
・自分を好きな子に育てる
・自立を促す
・無条件の愛情
・喜びを見出す手本を示す
・子どもたちの意見
7 つらいときは助けてもらおう
・仕事と家庭の綱渡り
・障がいを持つ子ども
・「内なる声」に耳を傾けよう
・ベストを尽くそう
・「ノー」ということも大切
・バランスのとれた生活を送るために
・離婚と向き合う
8 ブレない自分になる
・大切なのは、自分らしい生き方
・自分を知ろう
・回り道をしない
・ワーキングマザーたちのアドバイス
・リーダーシップのスキルを活用しよう
・家庭でもリーダーシップを発揮するために
・リーダーシップのスタイル
・自分らしさを忘れずに
・最高の自分になろう
・強みを伸ばすアプローチ
・弱点に対処する
・原動力と成功
9 あなただけのストーリー
・幸せは選びとるもの
・二つの世界の住人
・不安に打ち勝つ
・家族に優しい職場づくり
・働く母親に必要なもの
・あなたの幸せの土台
・幸せになるためのチェックリスト
・筋書きをどう描くか
・あなただけのストーリー
・単にやり過ごすのではなく、成長する
補 幸せになるための10のヒント
この目次と詳細の並ぶ文字を見るだけだと個人的に引き気味でした(笑) 働く母親、ワーキングマザーを取り上げた本を何冊か読んだりしましたが(過去エントリーにあるもの、ないもの)、「家庭と仕事を両立するためには」というアドバイス、ノウハウ、こうすればできるようになるといったものは多くあると思います。 全体の読後感としては先日ツイートした通りです。 「心のもちかたが自分の幸福感をつくる」というのは(働いてる・いない、子どもいる・いないに限らず)ポイントだろうな。
まえがきにはこう書かれていました。
さらにこの本では、人生に喜びを見出すことに労力を注ぎ、罪悪感を頭から消し去るための方法を紹介します。 罪悪感は、働く母親の幸せを阻む大敵です。 どれほどの逆境に見舞われても、わが子の微笑みを目にしたときの喜びや、上司に「よくやった!」と褒められたとき、プロジェクトが成功したときの達成感を忘れないようにしましょう。 雨の日も風の日も息子を野球部の練習に連れていくのはたしかに大仕事、でもヒットを打ったわが子の嬉しそうな笑顔を見れば、苦労など吹っ飛びます。 こうしたささやかな幸福の瞬間、誰もが見過ごしがちな喜びや勝利こそが、私たちの人生を形作っているのです。 ないものねだりをするのでなく、今の自分の毎日に美や喜びを見出すコツを紹介していきます。
それができたらどんなにかいいでしょう・・・! 罪悪感-後ろめたさ、というのは、誰かに言われた言葉や態度だけに限らず、自分の中に湧き起こる心の雲で、それが未婚でも子どもがいなくてもあるのだと思いますが、こと「家族、とくに子どもがいる中で」もくもくとわいては消そうとし、でもしつこくわいてくるように感じました。 きっとそういうのを延々と繰り返して折り合えないことにストレスを感じ続けると、いつかどこかが摩耗してしまいそう・・・。 でも人それぞれで「吹っ切ってやりたいことやっている、子育ても仕事も誇りを持ってる」という方もいらっしゃると思うので、他の人がどうこうというわけではなく自分の問題なのですね。
不幸せな人
1. 先送り型 幸せを先延ばしにするタイプ
2. 目先の快楽追求型
3. 幸せあきらめ型 (中略)
ワーキングマザーの中で一番不幸せなのは、職場と家庭に山積する大量の仕事をロボットのように機械的にこなし、そこに何の喜びを見出だせない「幸せあきらめ型」の人々です。彼女たちは-精神的にも肉体的にも-あまりに疲れ果てていて、喜びを含めどんな感情を感じる余裕もありません。そんな人たちにとって人生とは、何とか乗り切らねばならない単調な重労働。 (中略) たしかにわが子を愛し、子どもの健康や安全に配慮して宿題もやらせているけれど、子どもと過ごす時間を心から楽しめていないのです。果てしない用事の山に忙殺され、「やることリスト」の項目をひとつでも多く二重線で消すことしか念頭にありません。 (中略) 自分の価値観に沿った時間の使い方をし、前向きなエネルギーを与えてくれる人たちと付き合い、毎日の何気ない出来事に喜びを見出すことによって、あなたも幸せを見つけて下さい。
日常、特に子どもとの関わりあいで笑い、涙し、汗かき、整然とした形ではなくても湧き起こる自分の感情「今こんなことを感じてるんだ」を味わえること。 私の好きな言葉に、詩人の谷川俊太郎さんが20歳代に書き連ねていたノートなどをまとめた「ONCE ―ワンス―私の20歳代 (集英社文庫)」より
"感ずることの出来るということの幸福、考えることの出来る幸福、そして知ることが幸福であると云えるようにすること。"
"まず感じること、次に思うこと、しかる後始めて考えることが出来る。" (谷川俊太郎, 1950)
というのがあります。"瑞々しく生きる"、ということってどんなことだろうと。 感情、感ずること、というのは決して「理性」との単なる対極ではないと思っていて、特に「女性は感情的になりがち」という捉え方もあったりすると思いますが、自分のことを理解するのにわき起こる気持ち、思いを知らずしてはできないことなのかなと思っています。 仕事で成功するにも、育児を楽しむにも、そこには己の対象への思い、情熱、やりがい、というのは心に発生するものからはじまるのでしょうね、きっと。 この本の途中途中には、「セルフコーチング講座」として自分に投げかけてみる質問が並んでいます。 コーチングという言葉をよく聞くものの、私自身は誰かにコーチングというものを受けたことも、セルフコーチングって何だという即答もできないのですが、そんな質問も参考にしてみたいなと思います。